鋸歯状病変は
①過形成性ポリープ(HP);切除不要
②鋸歯状腺腫(TSA);要切除
③SSL(sessile serrated lesion);要切除
に分類されます。
TSAは左側大腸に好発し、有茎性が多いです。
TSAにはBRAF変異とKRAS変異を機転とする2つの経路がありますが、いずれも癌化の際の分子病型はMSS(microsatellite stable)型とされます。
一方、SSLは右側大腸にみられ,無茎性病変が多いです。SSLの分子異常は,BRAF変異,メチル化異常が特徴的とされています。
MSI(microsatellite instability)はSSLの癌化の際にみられることが多いとされています。
大腸腫瘍の遺伝子研究は、岩手医大病理診断学講座菅井前教授が日本のトップランカーとして研究をすすめた分野です。(その教室で、私も勉強させていただきました。)
このTSAは全ポリープの1%と比較的稀な病変です(稀とはいえ、よくみかけます)。




左側、すなわち、ほとんどが直腸に局在し、水浸下では”茎があり、ユラユラする感じ”に観察されます。
大腸腫瘍には、様々な分子病系の系譜があります。
患者さんには説明しませんが、ポリープをみたら、どの遺伝子変異の病変なのか?microsatellite instabilityはどうだとか?
自問自答しながら治療しております。