疣状胃炎(verrucous gastritis:VG)から発生した幽門腺型腺腫の1例

疣状胃炎(verrucous gastritis:VG)は、多発する隆起を有する慢性胃炎のことを指します。

”びらん”という言葉でまとめるDrもいますが、びらんと、VGは、区別されるべき病態です。

頂部多量の粘液を産生する隆起を認めます。(2次除菌後)

この患者は、ピロリ菌感染による慢性胃炎が背景です。

3次除菌により、VGが小さくなったように観察されます。

今回本人の希望もあり、目視できる範囲のVGをすべて内視鏡で切除する方針となりました。

粘液産生著明なため、内視鏡診断は困難+炎症も高度のため生検診断は適切になされないと判断、内視鏡による切除で診断をつけました。

この方法を、Total biopsyと言います。

細胞質が淡明な幽門腺の腫瘍性増殖を認め、その周囲は繊維筋症を認めます。

幽門腺のマーカーであるMuc6は陽性。

癌のマーカーであるp53は陰性(若干染まる陽性細胞もありますが、腫瘍全体の30%が強く染まらない限り、p53陽性とは判断しません)。

VGに関する研究は、ほとんどされていませんが、症例報告では、稀に癌合併例の報告があるようです。

Tsujiらの報告ではGastroenterology Report, Volume 8, Issue 4, August 2020, Pages 293–298

幽門部のVGは、BMIの上昇、逆流性食道炎、およびピロリ菌陰性との関連が認められたと報告している。

以前VG23病変から生検し、7病変がGroup5でした。

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今後も悪性腫瘍早期発見・治療できるよう努めてまいります。

6月から会津若松市の胃癌検診が始まります。ぜひ当院へお越しください。