内視鏡内科

当院は、消化器内科・内視鏡内科を専門領域として標榜しております。

消化器疾患は放置しておくと 、癌に発展する可能性がゼロではありません。

消化器癌の初期は自覚症状がありませんが、早期発見するには、ささいな消化器症状の変化を見逃さないことが重要となります。

最新鋭内視鏡システムで定期内視鏡・胃がん検診・大腸がん検診を当院で受けてみましょう。

毎月の悪性腫瘍発見率をホームページで公表しています。

圧倒的な経験数と治療実績で早期癌の撲滅を目指します。

早期胃癌を発見する当院のテクニック▼

1 オリンパス社 最上位機種「EVIS X1」及び4K高解像度モニター

内視鏡診断・内視鏡治療に情熱を注いでいる当院から素晴らしいお知らせがあります。まさに、弘法筆を選ぶ!といっても過言ではない最新内視鏡システムをご紹介します。当院では常に最新鋭の医療機器をアップデートして環境を整えています。

内視鏡機器世界シェアNo1であるオリンパス社の最高峰内視鏡システムである「EVIS X1」を導入しております。
癌をはじめとする消化器疾患に対して高精度な観察をすることができます。
後述する1. BAI-MAC 2. 第3世代NBI 3. TXI 4. RDIなどの新機能を使いこなすことができ、旧機種に比べて明らかに精度があがります。

また、4K高解像度モニターを併用することで、微細な粘膜の変化を視認できるようになり、診断能力アップにつながります。

さらに、最新の内視鏡スコープとの組み合わせで、より短時間のうちに質の高い検査・治療が行えるようになりました。

当院の最新鋭の内視鏡システムで定期内視鏡・胃がん検診・大腸がん検診を受けてみましょう!

BAI-MAC(Brightness Adjustment Imaging with Maintenance of Contrast)

従来の内視鏡システム

同じ症例で、同じ位置からの撮影画像を、従来の内視鏡システムと最新鋭の内視鏡システムで、比較した写真です。遠景は暗くなりがちな従来の内視鏡システムの弱点を修正し、遠景まで、明るく映し出す新技術です。これにより検査時の観察性能が向上します。

狭帯域光観察(NBI:Narrow Band Imaging)

当院は、NBIで微小癌を発見することを得意としています。

EVIS X1で使えるNBIは、いわゆる「第3世代NBI」と呼ばれる高性能なものです。この第3世代NBIは映像が明るく、遠くまでよく見えます。NBIを併用し微小癌を見つけ出すことが可能となります。
当院では胃カメラ・大腸内視鏡に拡大機能付きのスコープを用い、さらにこの第3世代NBIとの相乗効果で精度の良い検査を行うようにしています。

TXI(Texture and Color Enhancement Imaging)

入力された画像をベース画像とテクスチャー画像に分解し、画像処理技術で強調し、映像出力します。
微細な凹凸感や色調の違いがよくわかるので微小な病変までも良く見えます。

RDI(Red Dichromatic Imaging)

出血源の同定が容易で、速やかな止血処置に役立ちます。内視鏡画面が真っ赤で何も見えなくなるような動脈出血でも、出血点を的確に見つけ出すことができます。

4K高解像度モニター

当院では、精密な観察を大切にしたいので、”4Kの高解像度”で映像出力設定しています。
このように次世代内視鏡システムは、従来の観察では時間をかけて見つけていた病変を、短時間で正確に診断することが可能となっています。

Erbe VIO200S(高周波手術装置)

病変を内視鏡で切除する際は、高周波手術装置を用います。術者にとっては大事な相棒ともいえます。
当院はerbe社製の高周波手術装置を採用しています。erbe社はドイツの医療機器メーカーで、世界シェア及び国内シェアともに1位です。
切開波と凝固波を使い分け、切除していきます。VIO300Sとよばれる最上位高周波装置も存在しますが、手術と異なり、内視鏡処置で使用する場合、VIO200Sで充分と判断しています。

内視鏡挿入形状観測装置 UPD-3

Scope Guide機能は、内視鏡挿入形状観測装置「UPD-3」と組み合わせて使うことで、検査中の大腸内のスコープ形状と位置を3次元的な画像でリアルタイムに抽出できます。
手術の既往があり、大腸の癒着が強い方には併用して検査をすることで、痛みの軽減に役立ちます。

2 人工知能搭載 内視鏡検査

当院では、内視鏡検査中にリアルタイムでポリープや腫瘍を高精度に判別するシステムを導入しております(Endo-Brain)。

◆リアルタイム診断支援

ポリープ・癌を検出すると、リアルタイムに音と画面上の色で警告。

高精度の診断支援

大腸病変の検出において感度96.3%、特異度93.7%の診断支援精度を実現。

精度の高い内視鏡検査を地域の皆様に提供しております。

3 眠りながらの内視鏡検査(無痛内視鏡の実現)

 鎮静剤を使用することで、眠った状態で検査を受ける事が出来ます。その結果、苦痛を軽減して検査することが可能です。ひだの隙間も含め、入念に観察することが出来るため、検査の品質が向上(見逃すことがなくなります)します。

 また、最新の内視鏡設備をご用意しております。専門医による安全で正確な検査を提供いたします。なお、当日運転は禁止となっております。

左の写真は非鎮静下内視鏡画像(眠らずに行う)、右の写真は鎮静下内視鏡画像(眠って行う)です。非鎮静下内視鏡では青枠で示す領域が、送気不十分(嘔吐反射など)により観察不十分となってしまった領域です。このような状況で観察すると、見逃す病変が出てきます 。

4 新しい高性能な拡大内視鏡による早期発見

 進行癌になる前に発見する、すなわち、早期癌の段階で発見するためには、“高画質の内視鏡”を使用することが内視鏡医の理想だと思います。当院で採用している拡大内視鏡は、通常内視鏡と比較して、約80倍の倍率で観察ができます。そのため、病変が“癌なのか”“癌ではないのか”をその場で判定することが可能です。不必要な生検も回避できます。

自験例1

経鼻内視鏡で黄色枠の早期胃癌(約2cm)が見つかり、内視鏡治療を目的に拡大内視鏡を行いました。ピンク色枠に2mm大の早期胃癌(微小な別の病変)を治療前に見つけることができた一例です。

 当院院長は10年以上拡大内視鏡とその病理像の研究をしており、特に力を入れている領域としております。竹田綜合病院勤務の3年間でも多くの微小癌を発見し、治療した実績が多くあります。

自験例2

胃部不快感を主訴に内視鏡検査を施行。胃に異常は見つかりませんでしたが、偶然食道に2mmの食道癌がみつかりました。この癌の大きさだと、通常のカメラでは見逃されることが多いです。80倍にあげて観察できる点が、微小癌を見つける上で、拡大内視鏡の強みと言われています。

5 極細の新しい高画質経鼻内視鏡によるスクリーニング

経鼻内視鏡は苦しくない検査のために開発された内視鏡です。通常の胃カメラ(約10mm)の約半分の太さ(約5mm)です。嘔吐反射の発生機序は舌根(舌の付け根)刺激によるものですが、経鼻内視鏡では舌根部を刺激しにくい通路で食道へ挿入します。そのため、検査が楽で、検査中に内視鏡施行医と会話することも可能です。

  “カメラの細さ”を優先して開発したために、“従来の経鼻内視鏡”では、経口内視鏡カメラと比較し、画質が劣ります。

 “最新の経鼻内視鏡”(オリンパス社、GIF1200N)は、経口内視鏡と同等の画質を実現したカメラであり、当院では採用しております。

従来の経鼻内視鏡

新しい経鼻内視鏡

新しい経鼻内視鏡では、通常光観察で、癌の微細構造が画素の差で明瞭にみえます。

従来の経鼻内視鏡

新しい経鼻内視鏡

NBIモード(画像強調)では、“癌の茶色”と“周辺の非癌粘膜の緑色”の“色差”が目立つようになります。

6 日帰り大腸ポリープ切除について

大腸癌のもととなる、大腸ポリープを検査したその場で切除が可能です。

早めのポリープ切除が、大腸癌の発生を防ぎます。病変に応じて、一番適切なテクニックでポリープを切除します。

(A) 4mm以下の微小ポリープには、大きめの生検鉗子を用いたcold forceps polypectomy (CFP)

(B) 10mm以下には、水浸下(ポリープが浮くため、スネアをかけやすくする)にスネアをポリープに引っかけて切除します。 (underwater cold snare polypectomy;CSP)

(C) 茎の長いポリープ(切除後大出血をしやすいため)には、留置スネアでポリープ基部を締め上げて、切除する。

血液の供給が無くなり、酸欠状態となります。その結果、ポリープは黒色に変化します。

▼留置スネア

▼切除イメージ図

(D) 10mm以上または大腸癌疑いの場合、EMRを行う。

1. ポリープの下に生理食塩水を注入します。

2. スネア(輪状の電気メス)をかけます。

3. 通電を行いながら、スネアを絞り上げて切除します。

4. クリップ(体に無害)で創部縫縮します。

※大腸ポリープの切除では、基本的に無痛です。

※抗血栓薬1剤は休薬の上切除できます。他剤併用の場合は高次医療機関へ紹介します。

【合併症】

治療後に出血するリスクがあります。約100人に1人程度の頻度です。

切除の当日から7日間は飲酒や、激しい運動、長時間の入浴は控えて下さい。

サンプル