消化管出血を疑う症状として
①吐血
②貧血症状(たちくらみ、頻脈など)
③黒い便
が挙げられます。
上記症状が出た際は、必ず胃カメラを受けるようにしましょう。当院では様々な状況に応じて、豊富な止血処置具を取り揃えております。
<症例提示>
顔面蒼白、数日前から続く黒色便を主訴に受診されました。
血圧はショックバイタルで、緊急内視鏡の方針としました。
胃カメラを挿入すると、胃内は血液で充満しており、カメラで吸引しながら出血源を探す状態にありました。
体上部に腫瘍から動脈性出血をともなう病変を発見。


高周波装置で血管処理をし、完全止血に成功しました。

動脈出血の止血ができる施設および内視鏡医師は、限られております。
当院は、癌の内視鏡治療を含めた圧倒的な内視鏡処置に関する経験数があります。
ひどい動脈出血でも、危機迫った状態でも、確実に止血できる処置具を用意しております。
止血できないまま搬送すると、救急車内で急変する患者(心停止)も存在します。
この患者は、点滴でショック状態を離脱し、待機的手術目的に同日総合病院外科に紹介しております。