十二指腸球部に隆起のない横に広がる腫瘍が見つかっております。生検で腺腫(癌になりうる腫瘍)、切除が必要な病変です。当院では入院せず、日帰り手術を行っております。
通常光観察とNBI観察の写真を提示します。NBIモードを使用すると、腫瘍(普通とはちがう場所)の局在が一目瞭然となります。
拡大観察で腫瘍の範囲を同定します。
隆起のない腫瘍は、通常のEMR(生理食塩水を腫瘍の下に注入して切除する方法)では切除困難なため、異なるテクニックが必要となります。
そこで、発明されたのが、underwaterEMRテクニックです。
腫瘍を浸水下(十二指腸を水で充填します)に観察し、水中内における浮力を利用することで針を使用した局注することなく、より簡単により安全にスネア(通電する金属の輪っか)をかけ切除ができます。
切除断面は出血しやすいので、医療用クリップで縫い合わせます。
治療開始からわずか6分で終了しております。
消化管腫瘍の診断・治療を日帰りで一元管理をしておりますので、ぜひ当院で内視鏡検査を受けてみてください。